MySQL 8.0: ひらがなカタカナを判別する日本語用Collation
MySQL 8.0: ひらがなカタカナを判別する日本語用Collation 以前の記事では、MySQL 8.0.1で導入された新しい 日本語のutf8bm4のCollation(文字照合順)について ご紹介しました。このcollation (utf8mb4_ja_0900_as_cs) は、CLDR 30で定義されたアクセント記号(清音濁音半濁音)ならびに大文字小文字(拗音促音など)を判別する実装となっています。 今日ご紹介するのはひらがなカタカナを判別できる新しい「かなセンシティブ」なCollation utf8mb4_ja_0900_as_cs_ksです。DUCETではひらがながカタカナよりも前にソートされるように3次レベルの重みを定義しています。例えば: 3042 ; [.3D5A.0020.000E] # HIRAGANA LETTER A 30A2 ; [.3D5A.0020.0011] # KATAKANA LETTER A 2次レベルでの違い(000E および 0011)によって 0x3042 (あ) < 0x30A2 (ア) となります。CLDRではひらがなとカタカナの違いは4次レベル(例: &あ<<<<ア)で比較するよう定義されています。デフォルトの比較レベルは3次レベル(強さ 3)となっており、最初の3次レベルでみると同じとなります。 utf8mb4_ja_0900_as_cs_ksについて utf8mb4_ja_0900_as_csに対していただいたフィードバックにお応えする形で、ひらがなとカタカナを判別する新しいCollationである utf8mb4_ja_0900_as_cs_ks を追加することにしました。ここでの’_ks’は「かなセンシティブ Kana Sensitive」を意味しています。 このCollationは最初の3次レベルまでが同じひらがなとカタカナの判別に必要となる4次レベルでの処理を行います。以下の例では、utf8mb4_ja_0900_as_cs および utf8mb4_ja_0900_as_cs_ks のそれぞれのCollationでの文字列比較結果です: mysql> SET @s1 = CONVERT(‘きゅう’ USING utf8mb4); Query OK, 0 rows affected (0.01 sec) mysql> SET @s2 = CONVERT(‘キュウ’ USING utf8mb4); Query OK, 0 rows affected (0.00 sec) mysql> SET @s3 = CONVERT(‘きゆう’ USING utf8mb4); Query OK, 0 rows affected (0.00 sec) mysql> SET @s4 = CONVERT(‘キユウ’ USING utf8mb4); Query OK, 0 rows affected (0.00 sec) mysql> SELECT STRCMP(@s1 COLLATE utf8mb4_ja_0900_as_cs, @s2); +————————————————+ | STRCMP(@s1 COLLATE utf8mb4_ja_0900_as_cs, @s2) | +————————————————+ | 0 | +————————————————+ 1 row in set (0.00 sec) mysql> SELECT STRCMP(@s2 COLLATE utf8mb4_ja_0900_as_cs, @s3); +————————————————+ | STRCMP(@s2 COLLATE utf8mb4_ja_0900_as_cs, @s3) | [ more… ]